90's〜21世紀の逸品
1mサイズ ウルトラセブン

徳間書店刊のホビー専門誌「Hyper Hobby」にて、
『究極のウルトラマンフィギュアを作る』という企画が立上がった。
徳間書店(企画)、円谷プロダクション(監修)、栄進堂(製作)、
3社によるコラボレーション企画である。

まずはキャラクターの選定が始まった。読者からの人気投票により、初代ウルトラマンや
ティガなどの強力なライバルを抑え、我らがウルトラセブンがその栄誉に輝いた。

サイズは1メートル。材質は、当初ウェットスーツの触感を思わせるような軟質素材が検討
されたが、経時変化を考慮に入れ、結局無難にソフトビニール製のフィギュアと決定する。

さまざまな試行錯誤、紆余曲折…
企画開始から2年の時を経て、究極のセブンは我らの家にやってきた。
...
...
... さてさて、1mサイズの大型フィギュアということで
1リットルの牛乳パック(実際はアップルジュース
だけど^^;)で比較し、その大きさを実感されたい。

フィギュアは勿論のこと、その配送用梱包である
ダンボール箱の大きさもとんでもない。

さすがにマスク部分は外されていたが、後頭部
から足の先まで一体のまま梱包されてきたのだ。

宅配のお兄さんからブツを受け取った妻が、思わず
目まいを起こしそうになったのも無理はない。

家族にしてみれば、とんだやっかいものである。
...
... だけどまぁ、こんな使い方もある…
ウルトラセブンの「えもん掛け」ってことで(^^;)。

ダメか(苦笑)。

でも、内山まもるの描く、ウルトラの国での
マントをはおるセブンのようでもある。
...
原型を作ったのは、ふだん7cmほどの小さなフィギュアの製作を得意としている原型師
の方だそうで、この大型フィギュアの原型も、あえて得意とする極小サイズで作られた。
ある意味、暴挙である。小さな第1原型を3D拡大コピーして、最終的な型が起こされた。
そのためか細部の造形は甘い傾向にあり、また腕もいくぶん小さいようにも思える。が、
それでもなお、原型師の得意な小サイズで原型を製作させた「突飛な」プロデュースは、
見事成功したと言えよう。全体として、確かにこれはセブンとして成り立っている。
...
... だが、問題がないわけではない。
まずこのセブン、唄っている『1m』というサイズはない。
この点でのクレームも多かったと噂に聞いた。が、まぁ
そんなことは些細な話で、数字などフィギュアの出来に
関係はない。

最大の難点は、雑誌に掲載された見本とは異なり、縦に
構えた右腕の傾きが変わって、正面から見た場合、顔に
かぶってしまうことだろう。せっかくの美形なセブンの顔が
半分隠れてしまったのは少々残念だった。

ところが、私のもとにやってきたセブンは、もっと大きな
問題を背負っていた。届いてから数日後に、何と自立が
できなくなってしまったのだ。そのようなことを起こさない
ために、下半身には充填材が入っているはずなのに…。

この問題は、徳間書店に連絡すると 即座に良品と交換
するという返事が来たが、それが新たな困惑となって、
私に大きくのしかかってくるのであった。
...
... 新たに送られてきたセブンを組み上げると、何か
様子が違う。微妙に拒否されてるような…。気の
せいだと思ったのだが、やはり両者には違いが
あった。最初のセブンが、原型に近い、直立した
雰囲気だったのに対し、新しいセブンは、グッと
顎を引き、より戦闘的な雰囲気を漂わせていた。

左画像、Aが最初のセブン。Bが現在のセブン。
同角度からの撮影だが、首の傾斜が異なるのが
わかるだろうか。Aに見られる、顎の下の空間の
違いがポイントである。更に右ヒジと左手の隙間
もかなり違う。加熱して矯正も試みたが、それで
解決が可能なレベルではないようだ。また、接合
の仕方の違いかと思い、腕を外してみたが…
...
... 接合部についても、雄型・雌型にアソビがあるような
構造ではなく、ズレなど起きようがない。

おそらく、異なる金型によって生産されたのだろう。

友人のセブンや、オークションで見る限り、やはり
2通りのセブンが存在するようであり、決して上記の
どちらかが不良品ということではないようだ。

だが、新たにやってきたセブンは、マスクにも歪み
があったり、雰囲気も編者的には、前の彼の方が
好みだったなぁ。
戦闘的な雰囲気はカッコイイのだけれど、自分まで
拒絶されて、深い仲になりにくいような…。

で、いつか本当に「私のセブン」になってくれるように
少しずつイジって(改造して)あげようと思っている。
...
ちなみに、以前のセブンにも、飾ってすぐにイジった部分は
電飾点けると消えてしまう「黒目」。これは裏から黒い紙を
貼ってあげるだけなのでみなさんにお薦め。上のセブンを
見ると黒目あるけど、左のセブンはないでしょ?好みもある
でしょうから、使用前後を比べてね。(ちなみに上は前カレ、
右手の指先の位置が全然違うでしょ?←シツコイ^^;)

でも、ホントは反射板自体を取り替えるべき。だって、目の
クリアパーツと黒目のズレが大きすぎるんだもん。確かに
撮影用マスクもズレてるけど、この差はちょっとね。
...
... 悪口言い放題だけど、サイト掲載して、なおかつ
『宝箱』に入れたってのは、かなり惚れてるって
いう証拠。1mの存在感は期待以上に凄かった。
家の中でも、家族の一員のように感じられる。

でも、大きさだけに惚れてるワケじゃなくって、
このセブンは実にセブンらしい顔してるフィギュア。

リアルフィギュアと言われるセブンは数あれど、
なかなか編者が「あ!セブンだ!」と認識できる
フィギュアってないんですよね。

これは合格。愛してる♪(^3^)-☆
...
以下、追記(2007.07.07.)

さて、そんな訳で、2代目1mセブンをどうにかイジってあげようと目論む編者ではあったが
何せ、大もとの原型が小さなフィギュアなだけあって、実はポーズの改変などをしようとすると
あちこちに歪みが生じているのに気づかされてしまい、悶々とする毎日であった。

あくまで「この状態で完成している」フィギュアであり、大きな改造を施すには勇気がいるのだ。

それとは別に、初代のポージングに未練を残しているのも確かであり、買い替えを夢見て
ヤフオクなどを探すも、そこに見られる1mセブンの落札価格たるや、とても編者の手に負える
ものではなかった・・・はずだった。

ところが2006年の夏、ありえない落札が叶ってしまったのだった。

開封済みであり、また、頭部を留める一部のパーツに破損はあったものの、何と定価の2/3の
価格で、初代と思われる1mセブンを落札してしまったのだ。

実は落札時、ノートPCの向こうには嫁さんがいた(大汗)。黙っているわけにはいかず(だって
宅配屋さんから商品受け取るのは彼女だから^^;)、今あるセブンを嫁に出すから、と言い訳を
したものだった。

2代目1mセブンには申し訳ないが、良い人に貰われることを信じて手放すしかないだろう。
3代目が届いたら、ほんの数日間だけ 2人揃ったセブンに酔いしれようではないか…

嫁さんいわく、「結局両方手放せなくなるんじゃないの?」と疑念の言葉。まぁ普段の私の行動
から推察するに、無理のないお言葉ではある。しかし、私もその辺はわきまえている。あんな
かさばるモノが、狭い我が家に2体も存在することは許されないことなどわかっている。

・・・はずだった(苦笑)。

比べてしまいますとねぇ〜、フレンドリーな顔上げセブンもイイんですが、戦闘的な顎引きセブン
のカッコ良さといったら、これまた捨て難いんですよ〜〜(>_<)。

で、結局2人は私の家に並んだまま、2007年7月現在に至ります(^^;)。

自分より嫁さんの方が、私の性格を「よぉくわかっていた」、ということですね(^^;)。
結局、2人の1mセブンは、まったく手つかず(無改造)のまま、きょうも嫁に邪魔にされつつも
私に微笑みかけてくれています。(^−^)v
......
 合成写真ぢゃありません。
 (^^;)

 右ひじ下と左手の隙間は
 同じようなモノかなぁ。

 2人並ぶと圧巻です。
 (ふだんはさすがに離れ
  ばなれに置いてます。
  並べて置いとけるような
  場所なんか、どこにも
  ないですから^^;)
......
<追加画像>
 足の裏です。

 前回載せ損じた画像です。

 しかkりブーツのモールドが彫られ、
 アイボリーで塗装されています。

 メーカー名などの刻印はなく、
 左足に版権名が印刷。
 右足にはMade in CHINAのシール
 が貼られるのみです。
 2代目クンの両腕を外したトコロです。

 前述したように、取付部の雄雌には
 遊びが出ない構造となっていました。
......
 せっかく右腕を外したので、ついでに
 記念撮影しました。

 本来は見ることのできない
 右斜め前から見たセブンのお顔です♪
......
結局、大幅にイジる計画はなくなりましたが、目の反射板だけは何とかしたいなぁ
と 思っておりましたら…『光跡』のQちゃん様より、理想とも思える反射板の改造を
研究された方のHPを教えていただきました。ぜひご参考にと思い、こちらに紹介を
させていただきます。 →『 Modeling of The ULTRAMAN
いやはや反射板だけの問題ではなく、物凄いこだわりに脱帽です♪
ぜひぜひ、『 円谷プロダクション×Hyper Hobbyコラボレーション企画 誌上限定
ウルトラセブン 』 の改造製作工程をご覧ください!(2007年7月現在『ただいま工作中』)
......
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